「先史時代の階級については文献が残されていないので、実証的な論考は難しいですね。」

「参考になるような未開民族も21世紀の現在ではいないようですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。仮にいたとしても、未開民族の社会制度と先史時代の社会制度の間に関連性があることを証明するのは難しいと思います。」

「なるほど」と町会長。

「しかし、米国のような民主主義が進んだ国においても、明確な階級制度が過去にあり、日本のように、一時は、1憶総中産階級と言われた国が、学歴に基づいた階級化社会へと移行しつつあるのを見ると、人間の社会は本質的に階級社会なのかもしれません。」

「なるほど」と町会長。

「例えば、先史時代の種族間で戦いがあり、片方の種族が圧倒的に強ければ、古代ギリシャのような奴隷制が発生する可能性があります。」

「古代ギリシャのように、民主主義が発祥した所にも、奴隷はいましたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアの『奴隷』に、『有史以来、人が人を所有する奴隷制度は世界中で普遍的に見られたが、風土・慣習・伝統の違いによる地域差が大きい。戦争の勝者が捕虜や被征服民族を奴隷とすることは、古代には世界中で程度の差はあるが普遍的に見られた。

古代ギリシアのポリス間紛争では敗れた側の住民で成年男性は殺害され、女性や子供は奴隷にされた。ギリシャやローマの社会は奴隷制を基盤にしたものであったが、ギリシャ世界のポリスはスパルタを除けば奴隷の収奪を主要な目的とした社会組織ではなかった。奴隷交易はデロス島が著名であり、ストラボンの『地理誌』では1日に1万人以上を扱うことが出来たと記されている。

家庭内労働、鉱山、ガレー船員、軍事物資の輸送、神へ捧げる生贄など様々な場面において使用された。スパルタは大量のヘイロタイを農奴として使役した。共和政ローマでは征服地住民の多くが使役されたが、奴隷によるプランテーションが中小自営農家の没落を招いた。大規模な奴隷反乱はスパルタ、ローマでしばしば見られた(メッセニア戦争、奴隷戦争)。

古代中国の殷では神への生贄に供するために用いられた。日本でも弥生時代に生口と呼ばれる奴隷的身分がすでに存在したとされる』という記載があります。」

「日本でも弥生時代に奴隷がいたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。『有史以来、人が人を所有する奴隷制度は世界中で普遍的に見られた』ということから、有史以前も、奴隷制度がさまざまな種族にあったとしても不思議ではありません。」

「有史以前のような生産性の低い社会においても、奴隷制度は可能だったのでしょうか」と町会長。

「鋭い着眼点ですね。食べ物が足りないような生活では、奴隷制度を維持するのは難しいと思います。」

「それでは、奴隷制度を維持するには、農耕の技術がなければならないということですか」と町会長。

「農耕を行っていなくても、野生の食べ物が豊かであれば、奴隷制度を維持することは可能かもしれません。しかし、農耕は人手を必要としますから、農耕社会であれば、奴隷制度を維持することの意味は大きいと思います。」

「なるほど」と町会長。

2021/6/25

<水道後記25>
水道用の穴掘りに必要なのは、穴掘りドリルとかスクリュースコップ、スパイラルボーラーなど、販売者によって異なった名称で売られている先端がネジのようになった穴掘り器だ。1メートルぐらいの長さで、先端のネジの直径は10センチぐらいだ。上端はT字型になっていて、この部分を両手でもって体重をかけながらねじ込むと、小石が多く、車が通るようなところの土でもネジ状の先端が食い込んでいく。

穴を50センチほど掘ったら、隣に同じようにして穴を掘る。水道工事の時は、深さ30センチぐらいになると水道管にぶつかるようになるので、慎重に掘り進めなければならない。小石があったり、水道管があると、T字型部分を持ってねじる時に手応えがある。小石か水道管か分からない時には、隣にもう一つ穴を掘ってみれば良い。

2つの円筒状の穴を一つにするには、別のタイプの穴掘り器が必要だ。この穴掘り器はスクリュー型の穴掘り器が売られる前から売られていたようで、『穴掘り器』という名前で売られている。昔は、『穴掘り器』と言えば、これしかなかったようだ。<続く>

2024/6/12